中古住宅のリフォーム費用を築年数別に解説!理想の空間を手に入れよう!

住宅の購入を検討している人の中には、中古住宅を購入してリフォームするか、新築の一戸建てにするかを迷っている人も多いのではないでしょうか。家は大きな買い物なので、気に入らなかったからといって簡単に買い替えることができません。住んでから後悔しないためにも、中古住宅のメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。この記事では、中古住宅を購入してリフォームするメリットとデメリット、費用相場などを解説します。

中古住宅をリフォームするメリット

中古住宅を購入するメリットとして、新築の一戸建てより価格が安い傾向にあることや、自分好みにリフォームできることが挙げられます。ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

新築よりも価格が安い

同じ条件下の場合、新築の一戸建てと中古住宅とでは、中古住宅のほうが安価であることが大きなメリットだと言えます。中古住宅と新築一戸建ての購入費用と、リフォーム費用を比較した表は以下のとおりです。

新築一戸建て購入費用(全国平均) 4,250万円
中古住宅購入費用(全国平均) 2,959万円
中古住宅購入費用+リフォーム費用 3,315万円(リフォーム費用平均:356万円)

参考:国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォーム実施者実態把握調査」

住宅の購入費用やリフォーム費用は、立地や築年数、広さなどいろいろなことに影響されるので一概には言えません。しかし上記の表からもわかるとおり、平均費用を比較すると、リフォーム費用を含めても中古住宅のほうが新築一戸建てより安くすむことがわかります。

自由に設計できる

中古住宅を購入してリフォームすることで、自分の好みに近い家を作れます。建売住宅の場合は、 設備がすべて新しいので、たとえ気に入らない部分があったとしても購入時にリフォームするのは現実的ではありません。中古住宅であれば、もともと劣化している箇所を、購入したときに自分の好みに合わせてリフォームできます。理想の建売住宅が見つけられないときは、リフォームを前提に中古住宅の購入を検討してみるといいかもしれません。

中古住宅をリフォームするデメリット

費用面で大きな魅力がある中古住宅ですが、耐震性や断熱性が低かったり、ローンの審査が厳しかったりするデメリットがあります。それぞれのデメリットを確認しておきましょう。

耐震性や断熱性が低い可能性がある

築年数が古い中古住宅は、もともとの構造や劣化により、耐震性や断熱性が低い可能性があります。とくに、耐震基準が改正された1981年(昭和56年)6月より前に建てられた住宅は、現在の耐震基準を満たしていない場合があり、追加で補強工事が必要になるかもしれません。耐震基準を満たしていない住宅は、大きな地震がおきたときに倒壊するリスクが高まります。リフォームをする前に耐震診断を行い、新耐震基準を満たすように対応してもらいましょう。

また築年数が古い住宅は、壁に断熱材が使用されていない場合があります。断熱性が低いと外気の温度の影響を受けやすくなり、光熱費がかさむだけでなく結露してカビが発生しやすくなるなどの悪影響があります。

耐震性や断熱性を高めるリフォームは、補助金の対象となることもあるので、内装のリフォームとあわせて検討するといいでしょう。

入居までに時間がかかる

中古住宅は、リフォームすると好みの空間が作れる一方、工事が終わるまで入居できないデメリットがあります。工事規模によっては数か月かかることもあるので、余裕をもって計画を立てなくてはいけません。その点、新築の一戸建てなら、購入手続きさえ終わればいつでも入居できます。入居中のアパートやマンション等の賃貸物件の契約更新などの関係でできるだけ早く入居したい人にとっては、入居までに時間がかかるのは大きなデメリットになるでしょう。

住宅リフォームの審査が厳しい

中古住宅でも、新築一戸建てと同じように住宅ローンが利用できます。ただし、新築の一戸建てに比べると審査が厳しい傾向があるので注意が必要です。住宅ローンとは、住宅を担保に金融機関からお金が借りられる制度です。担保の評価は、住宅の築年数や売却価格などをもとに試算されます。そのため、中古住宅は新築の分譲住宅より担保評価が低くなる場合が多く、借りられる金額が少なくなることがあります。担保評価によっては、希望の金額を借りられないこともあるので、注意しなくてはいけません。

中古住宅のリフォーム費用(築年数別)

中古住宅のリフォーム費用は、築年数により変動します。以下では、築年数別の中古住宅のリフォーム費用を解説していきます。

築5年以内

築5年以内の比較的新しい中古住宅は、リフォーム工事が不要なことが多いです。リフォームではなくハウスクリーニングの費用として、約5万円程度〜の費用がかかることがあります。ハウスクリーニングの費用は、家の広さやクリーニングする範囲によって変動します。

築10年

築10年の中古住宅のリフォーム費用相場は、117万円程度〜です。築10年の住宅は、クロスや外壁に劣化が見られる場合があります。とくに外壁は、補修の方法や範囲により費用が大きく変動します。劣化したまま放置すると補修に高額な費用が必要になるので、早めに対処するのがおすすめです。

築15年

築15年の中古住宅のリフォーム費用相場は、135万円程度〜です。築15年の住宅は、クロスや外壁に加えて、水回りの設備にも劣化が見え始めます。キッチンやお風呂など、複数の設備を交換するときはより高額な費用が必要となるでしょう。

築20年

築20年の中古住宅のリフォーム費用相場は、304万円程度~です。築20年の住宅だと、フローリングの傷みが出てきて、部分的に張り替えなくてはいけないケースが多いです。ただし耐震基準には問題がなく、大規模な工事は必要ない場合が多いでしょう。

築30年以上

築30年以上の中古住宅のリフォーム費用相場は、1,150万円程度〜です。とくに築40年以上の住宅は、新耐震基準を満たしていない場合があり、補強工事で費用が高額になりがちです。ただし築年数が長くなるほど住宅自体の価格は下がる傾向にあるので、その分リフォームにお金がかけられるでしょう。

中古住宅のリフォーム費用を抑えるポイント

最後に、中古住宅のリフォーム費用を抑えるポイントを解説します。

設備や素材のグレードを下げる

リフォーム費用を抑えたいときは、設備や素材のグレードの変更を検討しましょう。とくに施工面積が広いフローリングやクロスなどは、費用に大きく影響します。また、キッチンやお風呂などの水回りの設備も、オプションやグレードによって費用が変動しやすいです。事前に優先したい機能を決めておき、必要ないオプションを省くことで無駄な出費が抑えられるでしょう。

とはいえ、せっかくのマイホームなので、機能やデザインにこだわりたい人も多いですよね。使用頻度が高い設備や人目につく部屋の素材にはコストをかけ、あまり人目につかない部屋の内装は安価な素材を使用するなどメリハリをつけると、費用を抑えつつ満足度の高い家が作れるでしょう。

補助金制度を活用する

中古住宅で使える補助金は、住宅購入時に使える補助金とリフォーム時に使える補助金に分けられます。

【中古住宅購入時に使える補助金制度】

中古住宅を購入したときに使える補助金制度は、以下のとおりです。

対象 給付額
すまい給付金 ・売主が宅地建物取引業者
・床面積が50㎡以上
・売買時に検査を受けている(住宅ローン利用時)
・取得者の年齢が50才以上(住宅ローン非利用時)
・取得者の収入などにより異なる(最大50万円)

補助金制度には対象条件が決まっており、どんな中古住宅でも対象になるわけではありません。中古住宅の場合は、売主が個人であるのであれば給付対象とならないので注意が必要です。また、年度によって内容が変更されることもあるので、詳細は公式サイトで確認してみてください。

【リフォーム時に使える補助金制度】

2022年7月時点で、リフォーム時に使える可能性がある補助金は以下の6つです。ただし、利用するにあたって細かい条件が定められており、必ずしも対象になるとは限りません。また補助金制度は、予算が上限に達した時点で終了したり、年度によって内容が変更されたりすることがあります。詳細は、公式サイトで確認してみてください。

対象工事 補助上限額
長期優良住宅化リフォーム推進事業

(2022年度の受付は終了)

・断熱性や耐震性など家の性能を高める改修
・三世代同居対応改修
・子育て世帯向け改修
・防災性を向上させる改修 など
250万円
こどもみらい住宅支援事業 ・断熱改修(必須)
・エコ住宅設備に関する工事(必須)
・子育て世帯向け改修
・耐震改修
・バリアフリー改修 など
60万円
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 ・断熱改修 120万円
次世代省エネ建材の実証支援事業 ・外張り断熱
・内張り断熱
・窓断熱
400万円
 介護保険法による住宅改修費の支給 ・バリアフリー改修 18万円
地方自治体独自の補助金制度 ・自治体により異なる 自治体により異なる

複数の業者に見積もりを依頼する

中古住宅のリフォーム費用を抑えたいときは、複数の業者から見積もりをとるのがおすすめです。というのも、業者によって扱っている製品や割引率が異なり、1社の見積もりだけでは適正価格が判断できないからです。複数の業者から見積もりをとることで、費用だけでなく接客やサービスの質も比較できるので、より信頼できる業者を見つけられるでしょう。

中古住宅をリフォームして理想の空間を手に入れよう!

この記事では、中古住宅リフォームについて解説しました。中古住宅を購入してリフォームすると、費用面で大きなメリットがある一方、耐震性や断熱性に不安が残りやすいです。弊社では、中古住宅の状態に合わせて外壁のリフォームや内装、水回りのリフォームなど幅広く対応可能です。中古住宅のリフォームをお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

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