古民家をおしゃれにリフォームしたい!気になる費用や施工事例を紹介

最近では、レトロな雰囲気のある古民家をおしゃれにリフォームして住む人が増えています。退職して老後をゆっくり過ごすご夫婦にはもちろん、子育て世代にも人気です。しかし、古民家を購入してリフォームするまでにどのくらいの費用がかかるのか、あまり理解していない人も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では古民家リフォームの費用と活用事例をまとめました。また、リフォームするときのポイントや自分たちでできることがあるのかどうかまで解説しているので、最後までご覧ください。

古民家をおしゃれにリフォームするためにかかる費用の目安は1,000万円以上

近年、注目を浴びている古民家。リフォーム・リノベーションして、古民家ならではの趣のある住まいに憧れる人が増えています。

そこで気になるのがリフォーム費用ではないでしょうか。費用の目安は約1,000〜2,000万円といわれていて、さまざまな施工費用に加え、こだわりの間取りやデザインを組み入れていくことで費用は増加していきます。

水回りやリビングだけの改修ならもっと安くすませることも可能ですが、デザイン性にこだわりおしゃれさを追求するとなると、そのぶん予算を多めに考えておいた方がよいでしょう。

古民家のリフォーム代を抑えるためにはどうする?

希望通りに古民家をリフォームすると、想像していた以上に費用がかかってしまう場合もあります。かといって、せっかく住むなら妥協したくないと思うのは当然です。素敵にリフォームするためには抑えられるところは抑えて、予算に合わせたリフォームをする必要があります。

では、リフォーム費用を抑えるにはどうしたらよいのかを詳しくみていきましょう。

古民家の状態を把握することが重要

古民家のリフォームで必要なのは事前調査を行うことです。建物の状態に合わせてリフォームを行うため、家の劣化や不具合によっては工事費が追加で発生する場合があります。

例えば解体工事が始まってから壁や天井をはがしたときに劣化が見つかったら、追加発注せざるを得ません。そのぶん費用がかかると予算オーバーになってしまい、自分の希望していたことを諦めなければならない可能性も出てくるでしょう。工事が始まってしまうと止められないため、事前に購入する古民家の状態をしっかり見ておくことが大切です。

古民家の選び方で改修がより安価に

定期的にメンテナンスされた古民家なら費用を抑えてのリフォームが可能です。放置された古民家はシロアリ被害にあっていたり、建具が損傷していたりと劣化が早いため改修費が多くかかってしまう場合があります。

古民家の持ち主が定期的に掃除をしている、または業者に頼んで管理してくれていると改修する部分が少なくすむはずです。その結果、コスト削減につながり予算内にリフォームできるでしょう。

既存のものを再利用してコスト削減

古民家にある建材を使うことで費用を安く抑えられます。柱や瓦など、長く使えるものを再利用することでわざわざ交換しなくてよくなるからです。

特に古民家は丈夫な木材や趣のある梁が使われていることが多く、新築では味わえない雰囲気を作り出せるところが魅力的。古民家のよさは新しい部分と古い部分が同じ空間に存在しているところです。使える建材は残しながら、上手く利用していきましょう。

おしゃれな古民家に生まれ変わった3つのリフォーム事例

 

ここからは古民家をおしゃれにリフォームした実際の事例を3つ紹介していきます。

まるで新築のように生まれ変わった住まいやバリアフリーを完備した住宅など、古民家のよさを活かしながらも暮らしやすいように工夫されているものばかりです。ぜひ、リフォームするときの参考にしてください。

先進設備が入った和モダン空間

築年数150年というかなり古い建物をおしゃれなモダン風にリフォーム。

リビング階段と吹き抜けで開放感のあるLDKは、広々としていてゆっくりくつろげます。

古民家にあった柱や梁はしっかり残しつつも、住みやすいように生活導線が考えられている素敵な住まいです。また、玄関から眺められる坪庭がより一層風情な雰囲気を味わわせてくれます。

まるで旅館のようなおしゃれさ

築80年の古民家を旅館のような和モダン空間へリフォームしました。

上質感のある内装には、古材が活かされていて古民家のよさが際立ちます。広々としたリビングには薪ストーブを設置。新築では出せない木の温もりが感じられる魅力的な建物です。

バリアフリーで老後も安心

築80年の歴史ある古民家をバリアフリー化し、シニアの2人暮らしでも快適に過ごせるようにリフォームした事例です。

活かせる部分は残しつつ、将来的に介護が必要になったときのことを考えてリフォームされています。もともと2階建てだった古民家もリフォームで平家に。庭のスペースを充実させることで、天気のよい日は椅子に座ってお茶をすることもできます。孫たちが遊びに来ても心地よく過ごせる素敵な住まいです。

古民家リフォームのメリット

古民家をおしゃれにリフォームしたカフェまであるように、現代では出せないレトロな雰囲気が作れるのも古民家ならでは。

メディアやSNSでも古民家リフォームは頻繁に取り上げられていて、憧れを抱いている人も多いのではないでしょうか。では、古民家のリフォームは具体的にどのようなメリットがあるのかを解説していきます。

新築を購入するより安い

みなさんイメージしている人が多いかもしれませんが、古民家は新築を購入するより安く手に入ります。古民家のリフォーム費用は先に解説したように1,000〜2,000万円が目安です。

「独立行政法人 住宅金融支援機構 国際・調査部」の資料に基づくと、注文住宅を建てた人の全国の平均費用は3,534万円。

古民家のリフォーム代と比べると、およそ2倍近く差があることがわかります。できるだけ予算を抑えて家を建てたい人にとっては大きなメリットといえるでしょう。

固定資産税が安い

築年数の長い古民家は固定資産税が安くなることを知っていますか?そもそも固定資産税は「固定資産税評価額×1.4%」で算出されます。

築年数が経つほど固定資産税評価額が低くなるため、新築よりも抑えることが可能です。

また「東京法務局新築建物課税標準価格認定基準表」によると、この固定資産税評価額は築27年で最低水準の0.2となることがわかっています。古民家の多くは築27年以上経っているため、減額の対象物件であることがほとんど。つまり、新築のときより8割引かれた額の固定資産税を支払えばいいため、新築を購入するより税金が安くすみます。

希少価値のある木材があり味わいが出る

現代では手に入らないような価値のある木材が使われているのも古民家ならではです。無垢材や梁、太い柱などを現代で同じように入手しようとすると相当な費用がかかってしまいます。またはもう調達すらできないかもしれません。質がよかったりそのまま活かせたりできれば、リフォームのときに残すことで新築には出せない味わいを出せるでしょう。

古民家リフォームのデメリット

新築にはないよさを出せるのは古民家の最大の魅力です。

また、固定資産税や購入時の費用を抑えられるところもメリットといえます。しかし、もちろんデメリットもあるので古民家リフォームを考えている人はデメリットの部分もしっかり理解しておきましょう。

古民家の状態で費用が大きく変わる

先に解説したように古民家リフォームの費用は1,000〜2,000万円が目安です。

しかし購入するときの古民家の状態で費用に差が出てしまう場合があります。見た目ではわからない劣化や不具合、水回りのリフォームや間取りの変更などによっては予算をはるかにオーバーしてしまうことがあるからです。

そうなると追加の改修・工事費がかかるのはもちろん、おしゃれさや快適さを求めたり現代のライフスタイルに合わせたりしていくと費用は増加していく一方でしょう。

住宅の性能が低く劣化している可能性がある

築年数が古い古民家ほど住宅の性能が低くなり、経年劣化は避けられません。

そもそも古民家は今より冷暖房が普及していないときに建てられているため、断熱性や気密性に欠けています。そのままの性能で住んでしまうと夏は暑く冬は寒い住宅となってしまい、とても快適には過ごせないでしょう。

また1981年より前に建てられた場合は旧耐震基準に基づいた物件であり、現在の新耐震基準を満たしていません。耐震性に劣っているため大きな地震がくると倒壊の恐れもあるので危険です。安全に長く暮らすためにも耐震補強はしっかりしておきましょう。

古民家をおしゃれにリフォームするためのポイント

 

味わいのある古民家をリフォームするなら、快適さはもちろんおしゃれな家にしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、いざリフォームするとなると何から始めたらよいのかわからない場合が多いはずです。そこで、ここからは古民家をおしゃれにリフォームしたい人におさえておきたいポイントを紹介していきます。

古材はできるだけ残す

古民家に元々使われている古材は再利用していきましょう。

リフォームした後でも、新築では味わえない古民家ならではの風情や温もりを残せるからです。立派な梁や今では入手できないような建具などをあえて活かすことで、古民家の魅力も引き出せます。逆に何もかも新しくするのであれば古民家である必要はありません。

古材を使うことによってコスト削減にもつながるので、上手く活かしていくことが大切です。

耐震・断熱工事をする

古民家では耐震補強と断熱工事は必須です。

デメリットのところで解説したように、1981年より前に建てられた古民家は大きな地震に弱いため倒壊する恐れがあります。長く安全に暮らすためにも耐震改修はしっかり施しておきましょう。また古民家は断熱性にも欠けている場合がほとんどです。気密性にも劣っているため、そのままだと冷暖房の効きも悪くなります。おしゃれさを追求するのと同時に、目に見えない部分もしっかり改修しましょう。

水回りはすべてリフォームする

古民家をリフォームするときはすべての水回り工事が必要です。古いキッチン、古いトイレなどは現代の暮らしにはほとんど合っていません。

またきれいに見える水回りでも年数が経っていると排水管が劣化していたり、どこからか水漏れしたりしている場合もあります。劣化した水回りをそのまま使っても結局長くは使えないでしょう。

毎日使うところだからこそ、ライフスタイルに合わせた設備を入れておくのがおすすめです。

新旧のバランスを考える

リフォームは建て替えと違い基礎部分は残して改築します。

特に古民家をリフォームするときは、古材をどこまで残すのかというバランスが大切です。古い建具を残したとしても、新しい内装や機器に馴染めないと浮いてしまいます。

反対に、新しいものばかりを入れてしまっては古民家のよさを上手く出せません。新しい部分と古い部分をどのようにして同じ空間で活かすのかが重要なポイントです。

古民家のおしゃれリフォーム|自分でできる3つのこと

古民家リフォームは基礎から建てる新築と違い、自分たちでも作業できる部分があります。

メディアでも度々DIYが取り上げられているため、古民家をリフォームするときも自分でできることはないかと考える人もいるでしょう。そこで、自分でもやってみたいという人のために比較的簡単に作業できる箇所を3つまとめました

解体作業

体力のある人なら解体作業から、廃材を業者へ持ち込むところまでできます。壊す作業なので器用でなくてもでき、難しい技術も特に必要ありません。

ただし、木材や瓦礫が散乱するため安全には気を付ける必要があります。安全な靴とグローブ、ヘルメットは必須です。

しっくい塗り

難しそうなイメージがあるしっくい塗りですが、実はDIY作業の中でも人気があります。

自分で塗ることで好みのテイストに仕上げられて、手作業だからこそ感じられるあたたかさも魅力的です。職人技のように真っ平らなデザインは難しいかもしれませんが、でこぼこした塗り方なら十分できます。これから住む家のしっくいを塗るのもよい思い出となるはずです。

ふす間や壁紙の張り替え

しっくい塗りと同様に、ふすまや壁紙の張り替えも作業しやすいところです。DIY用の商品もそろっているので素人でも簡単にできる手軽さが人気。

例えばふすまなら、まったくの初心者でも取り組みやすいようにシールを剥がすだけでできる道具いらずの優れた商品があります。壁紙ものりつきのものが売っているので簡単に、そして時短DIYが可能です。色柄も種類が豊富で好きなものを選べるため、楽しく作業できるでしょう。

まとめ

古民家をおしゃれにリフォームするなら1,000〜2,000万円を費用の目安として頭に入れておく必要があります。しかし、古民家の状態や希望する間取りによっては、費用が増加する場合もあるので要注意です。

弊社では住宅の状態や悩みに合わせて、最適なリフォームプランをご提案いたします。初めてで何から進めたらよいのかわからない人も、ぜひ気軽にお問合せください。

関連記事

  1. キッチン 油

    排水管に固まる油はどう溶かす?ベストな掃除方法や油汚れを防ぐポイントを…

  2. 二階に増築はできる?気になる費用と気をつけたい注意点をご紹介

  3. 内装にひと工夫でトイレをおしゃれに!リフォームとインテリアのコツ

  4. 新築か中古リフォームどっちがよい?メリット・デメリットを徹底解説

  5. クローズ

    2021-2022 年末年始休業のお知らせ

  6. 中古住宅のリフォーム費用を築年数別に解説!理想の空間を手に入れよう!